フィンランドには少し変わった文化が数多くあります。以前の記事でも紹介した「携帯投げ選手権」なんかもその1つです。今回もまたまた一風変わったエンターテイメントについてご紹介します。
「エアギター」というのを聞いたことがある方は多いかと思いますが、世界大会があることを知っていますか?
その名も『エアギター世界選手権(Air Guitar International Championships)』
この世界大会が開催されているのが、フィンランドなんです。
エアギター世界選手権ってなに?
1996年にフィンランド北部の街オウル(Oulu)で始まったこの選手権。毎年8月になると世界中から集まったエアギタリスト達がその演技力を競います。意外にもこの大会の趣旨は「音楽」そのものにあるわけではなくて、もともと「世界平和」を謳った大会でした。
世界中の皆がエアギターをするようになると、
戦争がなくなり、
気候変動が止まり、
その他の悪いこともやがてなくなる、
そんな精神性から生まれた大会です。
そのため大会のモットーは
『MAKE AIR NOT WAR(戦争でなく“エアー”を作ろう)』
です。
1996年から始まったこの大会は国際的なライセンスをもつ大会であり、国内大会をもつ国は以下の10カ国にまで広がりました。
- オーストラリア🇦🇺
- アイスランド🇮🇸
- イギリス🇬🇧
- 日本🇯🇵
- カナダ🇨🇦
- 韓国🇰🇷
- フランス🇫🇷
- ドイツ🇩🇪
- タイ🇹🇭
- アメリカ🇺🇸
日本人の活躍は?
エアギターの国内大会がある日本ですが、フィンランドでの世界大会ではどんな活躍をしているのでしょう?
1996年から始まって以来、日本人は計2人がそれぞれ2大会ずつ優勝しています。日本人で初めて優勝したのは、Dainojiさん(Ochi Yosukeさん)で2006年のこと。彼は翌年の2007年でも見事連続優勝を果たしました。
もう1人の日本人は2014年と2018年に優勝したSeven Seasさん(Nanami Naguraさん)です。この方は女性のエアギタリスト。歴代の女性のチャンピョンはかなり珍しいので、大変名誉あることですね!
今年の世界大会は8月21日〜23日にかけて行われました。来年は8月19日〜21日に開催予定です。
『MAKE AIR NOT WAR(戦争でなく“エアー”を作ろう)』をモットーに始まったこの世界大会。武器を捨てて皆が体を使って表現するようになれば地球はもっと丸くなるかもしれませんね。
参考:
文筆家、写真家、イラストレーター。学部時代のスウェーデン留学が大きな転機となり、北欧のウェルビーイングを身体で学ぶべく、ノルウェーとデンマークの大学院に進学。専門は社会保障、社会福祉、移民学。2021年6月両国にてダブルディグリーで修士号取得後、帰国。現在は、アニメーション業界に飛び込み、ストーリーテリングの観点から社会へ働きかけるべく活動を広げている。フリーランスとしても活動している。又、北欧情報メディアNorrから派生した「北欧留学大使」を主宰し、北欧留学支援もしている。
■これまでの活動歴:「令和未来会議2020”開国論”(NHK)パネリスト出演」、「デモクラシーフェスティバル2020(北欧5カ国大使館後援)イベント主催」、その他講演多数