どうもこんにちは、Renです。
北欧の国旗って似てますよね。場所が曖昧な人も数多くいらっしゃるんですけど、国旗の見分けがつかないこともしばしば。スカンディナヴィアンクロスと言われているやつであの十字が特徴の国旗です。
中でも今日取り上げたいのが、デンマークの国旗。
ダンネブロ(Dannebrog)と呼ばれていて、これは「デーン人の十字」を意味します。デンマークのイメージカラーとも言える赤は「勇気」や「強さ」を意味しています。白い部分は、「真実」や「平和」を表しているようです。

世界で一番古い国旗
実はこの国旗、現在使われている国旗の中で一番古いんです。
時は遡って1219年6月15日。
今も伝わる伝説です。デンマークの国旗(通称ダンネブロ)が使用されるきっかけとなった時のことです。
当時のデンマーク王ヴァルデマー2世はエストニアへ聖戦を仕掛けました。(北方)十字軍ですね。現在のタリン(エストニアの首都)近くです。
しかし、戦況は芳しくなく、むしろ敗北に近かったという。そんな中、突如空から舞い降りてきたのがダンネブロ。
そう、今のデンマーク国旗ですね。そこから戦況は一変し、デンマークは勝利を収めるができました。
この伝承が正しければ、デンマークの国旗が世界で一番古いということになります。ちなみに先ほどの戦場であったタリンですが「デンマークの城」という意味があります。
デンマーク王の象徴としてこの国旗が使われたことを示す最初の証拠は14世紀。当時の国王ヴァルデマー2世のコートの腕部にこの国旗が取り入れられたのです。1854年までこの国旗は王族や海軍の国旗として使われていました。
徐々にデンマークのシンボルとなり、1854年から使用範囲が国民レベルまで認められました。それが今や北欧の国旗のシンボルとも言えるあの十字に繋がったんですね。
そして依然として使用されていることから世界一古い国旗として知られるようになりました。
1913年より毎年6月15日はヴァルデマーの日として祝われています(今年で800周年)。
それから、日本では少し考えにくいことですが、デンマークでは誕生日のケーキに小さなダンネブロを載せてお祝いするんです。当時のデンマークの幸運が幸せのシンボルとなっているんだとか。デンマークでは国旗はお祝いごとに欠かせないんですね。
このように日常的にデンマークでは国旗を頻繁に使います。国旗の使用について規制する法律がないからだとされています。だからこそ他の国よりも使用頻度が高いんです。
北のデンマークにも世界に誇れる世界一がありました。
参考:
http://estland.um.dk/en/denmark-and-estonia/national-symbols/danish-national-flag/
https://denmark.dk/people-and-culture/dannebrog-800-years
https://www.thelocal.dk/20190615/denmarks-dannebrog-flag-fell-from-sky-800-years-ago-today
https://www.graphicmaps.com/denmark/flag

文筆家、写真家、イラストレーター。学部時代のスウェーデン留学が大きな転機となり、北欧のウェルビーイングを身体で学ぶべく、ノルウェーとデンマークの大学院に進学。専門は社会保障、社会福祉、移民学。2021年6月両国にてダブルディグリーで修士号取得後、帰国。現在は、アニメーション業界に飛び込み、ストーリーテリングの観点から社会へ働きかけるべく活動を広げている。フリーランスとしても活動している。又、北欧情報メディアNorrから派生した「北欧留学大使」を主宰し、北欧留学支援もしている。
■これまでの活動歴:「令和未来会議2020”開国論”(NHK)パネリスト出演」、「デモクラシーフェスティバル2020(北欧5カ国大使館後援)イベント主催」、その他講演多数