スウェーデンのコーヒー文化といえば間違いなく「Fika(フィーカ)」がありますよね。
フィーカとは、コーヒーを片手に甘いお菓子を食べながら家族・友人とその時間を楽しむことです。
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フィーカに必要なのは、コーヒや紅茶とちょっとの甘いお菓子。そんな時に特に好まれるのが「シナモンロール」です。スウェーデン語ではKanelbulle(カネルブッレ)と呼ばれる大人気のペストリー。あの甘い匂いとシナモンの独特の香りにつられてついつい食べ過ぎてしまいます。
日本でもシナモンロールを売っているベーカリーやカフェがありますよね。そんな日本でみるシナモンロールは渦巻き状のものが多いですが、本場スウェーデンでは違った形のシナモンロールをよく目にします。
こんな感じで、編み込まれたようなシナモンロールが主流です。
スウェーデン発祥とされるこのシナモンロール。驚くことに、スウェーデン人は一人当たり年間230個も食べるんだとか。
今でさえスウェーデンの生活の一部となったシナモンロールですが、意外にもその歴史は浅かったようです。
シナモンロールは最近のお菓子?
時は遡って、第一次世界大戦。対戦下では中立を保ったスウェーデンでしたが、輸入品に対する厳格な規制によってシナモンロールに必要な原材料が揃いませんでした。
それでも対戦を終えて1920年代になると、規制が緩和されてかつて手に入った材料がスウェーデンの生活に戻ってきました。
でも、問題はシナモンやカルダモンが家庭にまで届く材料ではなかったこと。当時のスウェーデンの家庭にとっては高価なものでとても手にできるものではありませんでした。
その流れを堰き止めたのが1950年代の好景気。経済成長によって高価であったシナモンやカルダモンを家庭でも買えるようになったんです。そこから一気にシナモンロールは家庭料理として楽しまれるようになりました。
みんなで食べよう!10月4日は「シナモンロールの日」
スウェーデンのフィーカに欠かせないこのシナモンロールには、実は「シナモンロールの日」があるんです!スウェーデンの自家製パン議会(Sweden’s Hembakningsrådet)によって定められた日で、毎年10月4日が「シナモンロールの日」となっています。
シナモンロールとコーヒーを囲んで、ご家族、お友達とフィーカしてみてはいかがですか?
参考:
The Local.se
https://www.thelocal.se/20161004/six-sticky-facts-about-swedens-beloved-bun
Try Swedish HP:
文筆家、写真家、イラストレーター。学部時代のスウェーデン留学が大きな転機となり、北欧のウェルビーイングを身体で学ぶべく、ノルウェーとデンマークの大学院に進学。専門は社会保障、社会福祉、移民学。2021年6月両国にてダブルディグリーで修士号取得後、帰国。現在は、アニメーション業界に飛び込み、ストーリーテリングの観点から社会へ働きかけるべく活動を広げている。フリーランスとしても活動している。又、北欧情報メディアNorrから派生した「北欧留学大使」を主宰し、北欧留学支援もしている。
■これまでの活動歴:「令和未来会議2020”開国論”(NHK)パネリスト出演」、「デモクラシーフェスティバル2020(北欧5カ国大使館後援)イベント主催」、その他講演多数