Hei!! Moi!! 北欧の国は兄弟みたいな関係だと言われることがあります。
背が高くて、碧眼。ブロンドで美男美女。国旗も似てる。
こんな絵に書いたような北欧のステレオタイプを持っている人も多いかも。それか、スウェーデン単体、デンマーク単体で切り離して覚えていると言うよりは北欧という地域で覚えている人も多いかもしれません。
それにスウェーデン、フィンランド、ノルウェーの国の位置を正確に答えられない人も多いのでは?
だから、なんとなく似ているイメージを持っているのかも。北欧、北欧と地域で語られることも多いから、いざそれぞれについて聞かれると解答に困ってしまうかもしれませんね。
たしかに北欧はどこも良いイメージがあって、
・高福祉社会
・幸福度
・平等
・教育
・平和・安全
こんな枕詞がどこにも当てはまりがちかも。
ただ!!フィンランド語は他の北欧言語と全くと言っていいほど違う。
初見で聴き比べたらとてもじゃないけどお隣の国とは思えないし、日本語と中国語、韓国語の方が断然似てるっていうくらい。
それくらい違う。北欧の国はそれぞれの言語があって、スウェーデン語、デンマーク語、ノルウェー語、アイスランド語、そしてフィンランド語をそれぞれ話すんですね。
フィンランドは何が違う?
北欧がなぜ英語に強いのかについての記事にも書きましたが、フィンランド以外の北欧言語はインド・ヨーロッパ語族(言語の分類の大きな枠組み)に属していて、さらに北ゲルマン語という分類になります。
一方でフィンランド語は全く別のウラル語族という分類になります。そもそもの大きな枠組みが違うんですね。フィンランド語に似ている言語として、エストニア語、ハンガリー語などがあります。
だから、スウェーデン語なんかは英語と同じあるいは似ている単語が多くありますが、フィンランド語はそうはいかないんです。例えば、学校(school)はスウェーデン語ではskolaで、フィンランド語ではkouluだったり
スウェーデン語を話すフィンランド人
フィンランド語が他の北欧言語と大きく違うことがわかったところで、フィンランドの公用語について見ていきます。
もちろんフィンランド語は広く話されるのですが、実はスウェーデン語も一部で話されていて公用語になっています(若干スウェーデンで話されるスウェーデン語とは異なる)。
フィンランドはかつてスウェーデンの支配下にありました。特に南西部ではスウェーデン人が多く入植していたため、その名残が今もあるのです。
だいたい5%くらいのフィンランド人がスウェーデン語を話します。ヘルシンキを歩いているとスウェーデン語が聞こえてくることもしばしば。
どうでしょうか?いくら北欧、北欧と言われても言語だけでみてもこんなに大きな違いがあるんです。言語はその国の文化や歴史と深ぁ〜く関わっているので、その国を底から理解するには言語は避けて通れませんね。
参考:
文筆家、写真家、イラストレーター。学部時代のスウェーデン留学が大きな転機となり、北欧のウェルビーイングを身体で学ぶべく、ノルウェーとデンマークの大学院に進学。専門は社会保障、社会福祉、移民学。2021年6月両国にてダブルディグリーで修士号取得後、帰国。現在は、アニメーション業界に飛び込み、ストーリーテリングの観点から社会へ働きかけるべく活動を広げている。フリーランスとしても活動している。又、北欧情報メディアNorrから派生した「北欧留学大使」を主宰し、北欧留学支援もしている。
■これまでの活動歴:「令和未来会議2020”開国論”(NHK)パネリスト出演」、「デモクラシーフェスティバル2020(北欧5カ国大使館後援)イベント主催」、その他講演多数