Vivaldiという会社
現在はVivaldiさんでどんなことをされているんですか?
いま現在は、いくつかのプロジェクトのリーディング、マネジメントや立ち上げをやっています。元々は日本のユーザーコミュニティーのマネージャーとして働いていて、日本語のユーザーがVivaldiを使った時の問題点などを報告したり、Vivaldiの日本語環境を良くするということを主にやっていました。今は日本に関わらず、Vivaldiを応援したいと思ってくれている人たちに対して自分たちがどういう風にしてサポートできるかに注力しています。
日本の市場をより良くしていくために先陣切ってやられていたということですね。次にVivaldi社がどんな会社なのかということについてお伺いできますか?
Vivaldiはわかりやすくいうと、Vivaldiというブラウザを作っている会社です。元々創始者の人たちはOpera(オペラ)という別ブラウザを立ち上げたことがあったのですが、結局離れることになりました。そこで一から自分達が作りたいブラウザを作ろうということでVivaldiを立ち上げたという背景があります。
その時に大事にしていたのが、ユーザーのコミュニティーです。「こういう時はこういう挙動をしてほしい」というユーザーの声を取り入れながらブラウザをコークリエイト(共創)していくという側面をすごく大事にしています。なので、Vivaldiブラウザの製品が出来上がる前に、コミュニティーが作られていて、そこから声を聞いてブラウザの仕様を作ったり、次に加える機能をユーザーさん達と一緒に作っています。
なるほど。開発の段階からユーザーの声を吸い上げながら一緒に作っているということですね。今はどれくらいの規模感の会社になっているんですか?
Vivaldi.comというホームページでメンバーを見られるんですが、社員で50〜60人程度います。アクティブユーザーも150万人が世界中にいるという感じです。
その中に日本のユーザーも沢山いるということですね。
そうですね、日本のユーザーさんは多くて、アメリカ、ドイツなどにも多いです。Vivaldiのオンラインコミュニティーを覗いてもらえればわかるのですが、例えば、英語コミュニティーはすごく盛んですし、ドイツ語とかフランス語とかロシア語とかの言語圏の方にも使ってもらっていて、コアなファンもいます。
先ほどVivaldiの使い方をご説明いただいて、すごく使いやすいなと思ったので今日から使わせていただきます!拡散していきます!
ありがとうございます、ぜひぜひ!ほんと助かります(笑)
日本のユーザーも多いということですが、たかさんは一から今のVivaldiの日本語コミュニティーを作っていったということですか?
どちらかというと、僕が入る前から日本のユーザーさんが多くて、日本語でのフィードバックも来ていたんですよね。それにキチンとお答えしていく必要性が芽生えたと言うことでVivaldiが日本担当を募集していました。その時、たまたま僕がオスロでIT系の仕事を探していたので、そこで手を挙げたという感じです。当時ワーホリビザでオスロに来ていたと言うことで、この仕事がなかったら僕も日本に帰らなきゃいけなかったので、ほんとにご縁なんだなと思います。
ご縁で今に至るということなんですね。
先ほどオフィスのご案内もしていただいて、かなりフラットな印象を受けました。Vivaldi自体はいつ出来たのですか?
2013年に法人登記されて、そこからコミュニティーが盛り上がっていって、ブラウザの最初のテクニカルプレビューというバージョンが2015年に出て、正式版が2016年に出来たという感じです。
まだかなり若い会社なんですね。
そうですね。まだ10年も経ってないし、まだまだ面白いことができるし、したいなと思っています。
たかさんが来られたのは2016、2017年、、?
2016年に来ました。
ちょうどブラウザの初版が出たころなんですね。
そうですね。Vivaldi社に入る前からVivaldiユーザーではあったんですよね。学生時代からブラウザには興味があって、ブラウザの会社に入ることを目指していたわけではなかったのですが、一ユーザとして使っていました。今でも覚えているのですが、テクニカルプレビューが出た時は横浜でダウンロードしたのを覚えているし、正式版が出た時はオスロ大学のカフェテリアだったのを覚えています。それで、気づいたらVivaldiで働いていて、その時は想像もしていませんでしたけどね。
自分が一ファンである会社で働けるというのは良いですね。
面白いプロダクトだとは思っていたので、まさか自分が作り手にまわれるというのはすごく光栄だと思うし、一ファンとして面白いなと思います。
Vivaldiならではの強みとは?
ブラウザには学生時代から興味があったということですが、たかさんはどういうところにVivaldiの強みであったり惹かれる部分がありますか?
個々人がブラウジングする癖であったり、パターンとか、よく行くサイトとかがあると思うんですけど、それぞれの用途に合うようにセットアップ出来るところです。そうすればブラウジングの作業がすごく速く、効率的で、無駄がなくなります。タブを行き来することはなくなったし、タブの同時表示も出来るし。何かを調べるってなって答えを見つけるまでのスピードが段違いで速いです。自分の用途にセットアップしたら無類の速さを誇っているんじゃないかなと思います。
なるほど。機能的かつカスタマイズ出来る。それでいてプライバシーも守られているんですね?
そうですね。自分も一ユーザーとして安心して使えます。Vivaldiはブラウザで起きた閲覧データであるとか、どんなサイトをいつ見たとか一切収集していないので安心です。「あなたのブラウジングはあなたのデータです」というスタンスを取っています。
昨今はオンラインのプライバシーを守りたいと思っている人の意識が強くなっているので、Vivaldiとしてもそれを応援したいと考えていて、僕自身も共鳴出来る点です。
なるほど。ある意味、北欧というかヨーロッパで大切にされている「人権」がキーワードなんですね。
続いて「ノルウェーの仕事探し」について
文筆家、写真家、イラストレーター。学部時代のスウェーデン留学が大きな転機となり、北欧のウェルビーイングを身体で学ぶべく、ノルウェーとデンマークの大学院に進学。専門は社会保障、社会福祉、移民学。2021年6月両国にてダブルディグリーで修士号取得後、帰国。現在は、アニメーション業界に飛び込み、ストーリーテリングの観点から社会へ働きかけるべく活動を広げている。フリーランスとしても活動している。又、北欧情報メディアNorrから派生した「北欧留学大使」を主宰し、北欧留学支援もしている。
■これまでの活動歴:「令和未来会議2020”開国論”(NHK)パネリスト出演」、「デモクラシーフェスティバル2020(北欧5カ国大使館後援)イベント主催」、その他講演多数