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岩に刺さる3本の巨大な剣:ノルウェー歴史伝

ノルウェーの歴史と聞いて思い浮かぶことといえばなんですか?多くの人が「ヴァイキング!」と答える人が多いかもしれません。9世紀〜11世紀にかけてヨーロッパを席巻した海賊たちとして有名ですよね。ノルウェーの歴史については記事になっているので全容を知りたい方はコチラからどうぞ!↪︎「5分でわかるノルウェーの歴史」


「ノルウェー=ヴァイキング」というイメージが強いですが、ヴァイキング時代に特筆すべきことがノルウェー国内で起きていたんです。

それが872年の、

“ノルウェー統一”

「5分でわかるノルウェーの歴史」にも書かれているように、ノルウェーが初めて統一されたのは872年です。今回は「ノルウェー統一」と「3本の剣」の秘密に迫ります。




3本の巨大な剣って?


まずこの剣が何かというと、ノルウェー統一が達成されたことを祝した記念碑です。どれも10mほどとされています。ノルウェー語では“Sverd i fjell”として知られていて、英語にすると“Swords in Rock”。「岩に刺さった剣」ということですね。

前述の通り、ノルウェーは872年に初めて国内統一を達成しました。初代国王はハーラル1世(Harald fairhair)。彼は872年の「ハフルスフィヨルドの戦い(The Battle of Hafrsfjord)」にて勝利を収めて見事ノルウェーを統一した人物です。この戦いはノルウェー統一で最も重要な戦いとされていて、この勝利を記念して1983年に3本の剣が建てられました。




なんで3本なの?


この3本の剣は「平和(Peace)、統合(Unity)、自由(Freedom)」を意味しています。3本のうち一つだけ少し大きく作られていて、これは初代国王のハーラル1世を示しています。残りの2本は覇権を争った当時の王様の象徴を表しているそう。

剣の大きさがよくわかりますね:ライター撮影




どこにあるの?


ノルウェーが初めて統一されたこの重要な場所は、南西部に位置するノルウェー第4の街スタヴァンゲル(Stavanger)です。ノルウェーの石油産業を支えていることでも知られているスタヴァンゲルですが、歴史的にも重要な場所だったようですね。
※スタヴァンゲルはプレーケストーレンから見下ろすリーセフィヨルドも有名です。



街の中心部からは少し離れていて、もし行かれる際は中心部からバスに乗っていくのが一番楽かと思います。


中心部→バス9分(16番)→Madlaleiren→徒歩5分→Sverd i fjell


この行き方が行きやすいかと思います。




おまけ〜ハーラル1世が統一を決めた理由〜


最後にこの統一に踏み出した動機を。再三ですが、ノルウェーを初めて統一したのはハーラル1世です。ハーラル1世はもともとノルウェーを統一したいという大きな野望が強かった訳ではなく、当時恋をしていたジェイダ(Gyda)という女性への求婚がきっかけでした。彼女の元へ使いを送ったものの、当時のハーラル1世にはそれだけの権力を誇示できるものがないとして拒否されてしまいます。それを知ったハーラル1世はノルウェー統一に踏み出しました。「愛」が人を動かすというのは昔も変わらないようですね。彼がノルウェー統一を達成するまで髭を剃らないと宣言したことも今に伝わる伝承として知られています。

別アングルからのSverd i fjell:ライター撮影




参考:

https://www.visitnorway.com/listings/swords-in-rock/1852/

https://www.thevintagenews.com/2016/08/19/priority-three-giant-viking-swords-raised-hafrsfjord-norway-memory-ancient-battle-united-norway-one-kingdom-872-ad/

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