こんにちは、NorrライターのRenです。皆さまいかがお過ごしでしょうか?
僕が住んでいるノルウェー南西部の街スタヴァンゲルは徐々に元の生活に戻ってきています。街にも活気が戻ってきて、楽しそうに街歩きをする人たちもよく見かけるようになりました。日本でも少しずつピリついた雰囲気が緩和されたのかなと思います。
5月といえば!ノルウェーでは憲法記念日(5/17)がありました。1814年5月17日に現行憲法が制定されたことをお祝いして、毎年祝賀イベントがあちこちで盛大に開催されています。が、今年はコロナウイルスの影響あってか、例年のような大きなイベントはキャンセルされました。首都オスロでは、ロイヤルファミリーが車で街を回り、市民に会いにいくと形になりました。コロナがあっての形式なので、逆に特別感のある1日になったかと思います。
今月の写真展はナショナルデーからの写真が多くなりますが、5月のノルウェーの様子を楽しんでいただければ嬉しいです。それではどうぞ!!
5月頭のノルウェーの様子です。それまでは一切バー営業がされていませんでしたが、5月にはこうして沢山の人が会話とお酒を楽しんでいます。コロナ以前では当たり前の光景でしたが、久しぶりにこんなに沢山の人を見ました。
スタヴァンゲル中心部の一枚です。中央の白と赤の屋台のようなものに「DEN DANSKE PØLSEMAND」の文字が見えますね。デンマーク流ホットドッグを売っている屋台です。このホットドッグについてはコチラ(Norrインスタグラムの投稿)を参考に!この写真からも明るい雰囲気がわかりますね。
夕焼けが好きで、街に出てこんな景色を見てみたり、湖のほとりで夕焼けを見に行ったりします。写真展ではあまり夕焼けの写真を載せていなかったので、今回は載せてみました。
実はこの写真を撮ったのは夜の10時頃なんです。サマータイムが始まったということもあって、一気に日照時間が長くなりました。完全に暗くなるのは12時を回ってからです。それでいて、日の入りが4時台なので体内時計が狂いそうになりますが、暗い冬を乗り越えたノルウェー人たちは明るい夜を遅くまで楽しんでいます。
ちょっとした高台から港を見下ろすとこんな景色が見えました。この写真もナショナルデーに撮ったものです。正面奥の建物の上層部では食事とお酒を楽しむ人が見えました。踊っている人もいたっけな。その下に見える黒い服に身を纏ったカップル。楽しみ方は人それぞれですね。
ここからナショナルデーの写真が続きます。大きなイベントがキャンセルになったとはいえ、毎年盛大に行われているマーチングバンドは僕の家の傍でもやっていました。子ども達が演奏しながら街を歩くのが一般的で、こうしてみんなで憲法記念日をお祝いします。
手前右に見える女性はノルウェーの伝統衣装「ブーナッド(Bunad)」を着ています。刺繍の装飾が特徴的で、地域によって違う色・模様のブーナッドを着ます。街に行くと違うデザインのブーナッドを着た人が沢山いました。
コチラもマーチングバンドの写真です。鼓笛隊が歩くときは車も通行止になっていました。沿道には沢山の人がノルウェーの旗を振りながら笑顔で行進を楽しんでいました。道の端っこに寄っている車の中の人も窓から顔を出して旗を振っていました。老若男女問わず、多くの人がブーナッドを着たり、男性はスーツでビシッと決めている人も。
鼓笛隊の先頭には大きなノルウェー国旗を掲げる人が率いていました。ノルウェーの国旗はトリコロールカラーを採用しています。これにはアメリカやフランスの国旗に倣ったと言われていて、「自由」や「独立」を意味します。歴史的にデンマークとスウェーデンの統治下に置かれていたことがノルウェー人としての結束を強くしたのかもしれませんね。
国旗の由来について、詳しくはコチラをどうぞ!
ノルウェーでは赤ちゃんを抱っこするような姿はあまり見かけません。基本的にベビーカーに乗せて移動しているようです。これには子どもの自律を願ってのことだとか。
とはいえこの日はナショナルデー。この日は特別にパパに抱っこされていたのかな?
ドラマに出てきそうな空気を感じます。それぞれ違う衣装を身に纏っていました。一年に一度でもみんなが1つになってお祝いをできる文化があるのは素敵なことですね。
いかがでしたか?ノルウェーに来て、10ヶ月ほどが経ちますがナショナルデーほど活気に溢れた日はありませんでした。コロナがなかったらもっと盛り上がっていたんだろうなと思うと、また来年遊びに来てみたいなと思います。
日本の憲法記念日(5/3)はGW待っただ中ですね。そんなことを気にせず、旅行に出かけたりBBQをしたり、ひたすらに長いお休みを楽しむ人が大半かと思います。
一年に一度、日本中が1つになって盛り上がれる日があるといいなあと、少しノルウェーを羨ましく思えました。
また来月の写真展をお楽しみに!!
6月も素敵な1ヶ月になりますように。
Vi ses!!(またね!)
文筆家、写真家、イラストレーター。学部時代のスウェーデン留学が大きな転機となり、北欧のウェルビーイングを身体で学ぶべく、ノルウェーとデンマークの大学院に進学。専門は社会保障、社会福祉、移民学。2021年6月両国にてダブルディグリーで修士号取得後、帰国。現在は、アニメーション業界に飛び込み、ストーリーテリングの観点から社会へ働きかけるべく活動を広げている。フリーランスとしても活動している。又、北欧情報メディアNorrから派生した「北欧留学大使」を主宰し、北欧留学支援もしている。
■これまでの活動歴:「令和未来会議2020”開国論”(NHK)パネリスト出演」、「デモクラシーフェスティバル2020(北欧5カ国大使館後援)イベント主催」、その他講演多数