ノルウェーってどんな国?
中学・高校と世界史を学んできた人たちも、ノルウェーの歴史についてはあまり知らない。知っていてもヴァイキングくらい?それくらい日本では遠い存在なのかもしれません。
確かにノルウェーは大自然に囲まれていて、人が生活するのには必ずしも適していない。そういうわけで他のヨーロッパ諸国と比較してその歴史が色褪せて見えてくるかもしれません。
今回はあまり知られていないであろうノルウェーの歴史について簡単にまとめました。「The Norway Way」という絵本を参考に書きました。
●1万年前
分厚い氷河が溶け始め、最初の入植者が現れる
●紀元後763年
凶暴なノルウェーのヴァイキング達の船出が始まる
●800〜1030年
ヴァイキングによる統治時代
●872年
ハーラル1世(Harald fairhair)がノルウェー統一を達成して、初代王様になる
●900年頃
キリスト教がノルウェーに伝わる
●1050年
ハーラル3世(Harald hardråde)がオスロを発見
●1066年
ハーラル3世がイギリス侵攻(ノルマン・コンクェスト)に失敗し、ヴァイキング時代は終焉を迎える
●1130〜1227年
政治的不安定さからノルウェー国内で内戦が勃発
●1397年
カルマル同盟(スウェーデン、デンマーク、ノルウェー)の結成
デンマーク女王マルグレーテ主導でデンマークが実権を握る
スウェーデン、ノルウェーはこれに反発
●1536年
デンマークに反発するもデンマークによるノルウェー統治が始まる
●1814年
ナポレオン戦争でデンマークが敗北したことで、ノルウェーが自治を獲得
それも束の間、スウェーデンに割譲されてスウェーデンによる統治が始まる
●1905年
ノルウェーが独立を達成
デンマーク王子を迎い入れ、ホーコン7世として即位
●1940年
ドイツ・ナチス軍による侵攻
王家一家はイギリスへ逃亡する
●1945年
ホーコン7世一族がノルウェーへ帰還する
●1957年
ホーコン7世没後、息子のオーラヴ5世が王位継承
●1960年代
北海採掘開始
●1969年
北海油田発見
貧しい国から裕福な国への転換期
ヴァイキング時代の輝かしい過去をもつ一方で、デンマーク、スウェーデンとの同君連合下にいた時代も長かく、屈辱の歴史を辿るノルウェー。今でさえ世界で最も裕福な国の1つに数えられるノルウェーも油田を発見したのは比較的最近だったようです。
参考:
「The Norway Way」Jenny K Blake:著
https://www.goodreads.com/book/show/16093979-the-norway-way
ノルウェー王家HP
ノルウェー歴史まとめ:Life in Norway
文筆家、写真家、イラストレーター。学部時代のスウェーデン留学が大きな転機となり、北欧のウェルビーイングを身体で学ぶべく、ノルウェーとデンマークの大学院に進学。専門は社会保障、社会福祉、移民学。2021年6月両国にてダブルディグリーで修士号取得後、帰国。現在は、アニメーション業界に飛び込み、ストーリーテリングの観点から社会へ働きかけるべく活動を広げている。フリーランスとしても活動している。又、北欧情報メディアNorrから派生した「北欧留学大使」を主宰し、北欧留学支援もしている。
■これまでの活動歴:「令和未来会議2020”開国論”(NHK)パネリスト出演」、「デモクラシーフェスティバル2020(北欧5カ国大使館後援)イベント主催」、その他講演多数