当記事は『La La Finland』さんよりご寄稿いただきました。
この記事を書いたのは、コロナウイルスの世界的大流行前(2020年1月頃)です。
わたしは、口内健康を保つために日本では定期的に歯医者さんで歯のクリーニングをしていました。
フィンランドでも歯のクリーニングに行ってみたところ日本と違うところが色々あったので、予約の流れやお値段などをご紹介します。
ちなみに今回はterveyskeskus(テルベユスケスクス)という公立病院での予約です。
予約~受診までの流れ
日本で、歯医者さんでクリーニングや検診を受けるのはとっても簡単です。
基本的に電話かオンラインで予約し、受診し、その場で受診料を支払うだけ。
一般的な歯医者さんであれば、予約日までもそんなに待つ必要はありません。
しかしフィンランドの公立病院では、ヘルスセンターに電話で予約可能日を問い合わせたところ、最短で3ヶ月後とのことでした。
ひとまず予約をしたのですが学校の都合で予定を変更しなくてはならなくなり、そのときもまた3ヶ月先しか空いていないということで、結局トータルで半年も待ちました!
それもそのはず、フィンランドでは歯医者さんの数が足りていなくて問題になっているそうです。
どうにか改善してほしいものです。
テルベユスケスクスはこんなところ
わたしが今回行ったテルベユスケスクスは総合病院で、とても広々としたところでした。
明るくて、病院のじめっとした嫌な雰囲気があまりなく安心しました。
受付らしいところがなくて、どうすればいいのかわからなかったので、スタッフの方に尋ねてみました。
すると、写真の機械に保険証のバーコードをピッとするように、と言われました。
言われたとおりにやピッとしてみると、レシートのような紙が出てきて、そこに自分の予約番号どの部屋で受診するかや、先生の名前が書かれていました。
とてもスムーズで驚きました。
歯科検診
電話予約では歯のクリーニングをお願いしたつもりが、予約内容は歯科検診になっていますよと言われました。
そこでクリーニングもしたいと伝えたところ、歯科検診とクリーニングは同時にできないということで、別日に予約を取りましょうということになりました。
歯科検診は、病歴や今痛いところはあるかなどを先生と話したあと、日本と同じような歯医者さんの椅子に寝そべって歯を診てもらいました。
一本ずつ歯の状態を確認し、歯医者さんが歯科助手さんに歯の状態を伝えていました。
親知らずがまだ残っていると伝えるとレントゲンを撮ることになりましたが、こちらも問題ないので抜かなくていいとのことでした。
「歯はとてもいい状態なので、この調子で歯磨きを続けてください。帰りに予約窓口でクリーニングの予約を取ってから帰ってくださいね」と言われて、診察は15分程度で終了しました。
クリーニング
また別の日に、別の公立病院へ歯のクリーニングをしに行きました。
最初に健康状態を聞かれ、椅子に寝そべるとサングラスを渡され、かけるように言われました。
おそらく、ライトがまぶしいからでしょうか。
そして、まず歯茎の状態をチェック。
最初は超音波の機械でウィーンと、その次は先が尖った棒を使って、手でカリカリと歯石を取り除いてもらいます。
流れは日本と同じで、たまに感じる痛みも同じ感じでした。
クリーニングは約30分で終了して、終わったら口の中がスッキリしていました。
今回は初回だったので、歯石がその後どうなっているかの確認のために2週間後にまた予約を取ることになりました。
クリーニング後の点検
そして2週間後に、クリーニングをしてくださった先生にまた診ていただきました。
まず「前回のクリーニング後、何か変わった感じはしましたか?」と先生に聞かれたので、「フロスをしても出血しなくなりました」と言うと「いいわね!」とのこと。
今回もまた歯の状態を見てもらい、汚れが溜まっているとのことでカリカリと歯石を取り除き、超音波も使い、歯磨き粉のようなものを塗って落とし、という一連のクリーニングをもう一度行い、正味30分程度で終了。
カリカリされるときは痛みはありましたが、耐えられないほどではありません。
次回のクリーニングは約一年後でいいということだったので、また電話かインターネットで予約をする必要があります。
費用は?
日本と違い、病院に行ったときにはお金は支払わず、受診の約1ヶ月後に家に請求書が送られてきました。
今回3回に分けて受診して、それぞれの費用は以下のとおりでした。
- 歯科検診: 48.80ユーロ
内訳:基礎口内点検 18.90ユーロ
レントゲン右 8.40ユーロ
レントゲン左 8.40ユーロ
訪問料 13.10ユーロ - クリーニング: 47.70ユーロ
内訳:歯周治療 37.50ユーロ
訪問料 10.20ユーロ - クリーニング後の点検: 37.5ユーロ
内訳:歯周治療 8.40ユーロ
予防治療 18.90ユーロ
訪問料 10.20ユーロ
すべて合計で134ユーロ(約16,000円)でした。
日本での治療費がどうだったか忘れてしまいましたが、半年待たなくてはならない上にこのお値段は、かなり不便だしお値段が張ります。
私立の歯医者さんに行けば予約はすぐに取れますが、更にお値段は上がります。
きれいな歯を保つための先生からのアドバイス
最後に「なにか質問はありますか?」と聞かれたので、「きれいな歯を保つためのアドバイスはなんですか?」と聞いてみたところ、4つ教えて頂きました。
- 歯磨きは、最低でも一日二回
- 歯磨きは歯ブラシではなく、電動歯ブラシを使う(歯茎の際まで磨けるから)
- 毎日フロスをする(一日一回)
- 食後にキシリトールを摂る
さすがキシリトールを発明した国、フィンランドという感じのアドバイスでした。
実際にスーパーマーケットなどでキシリトールのガムやタブレットなどがたくさん売られているので、先生からアドバイスをいただいたあとすぐに購入しました。
フィンランドでは保育園でもお昼ご飯のあとにキシリトールを摂る時間があったりと、生活に密着した存在のようです。
わたしはなかなか食後に摂る習慣が身に付きませんが、継続したいと思っています。
このブログを書いていて、そういえば前回の検診から約1年経ってしまったことに気づいたので、また歯のクリーニングの予約をしなくては思い電話をしたところ、今回もまた3ヶ月待ちでした。
どうやら、このペースに慣れていかなくてはいけないようです。
(※当記事は2021年1月24日に寄稿された時の情報です。)
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