ノルウェーに来てよかったこと
ノルウェーに来て良かったなと思うことや逆に後悔みたいなことはありますか?
今のところ後悔はないですが、今の立場になるまでは結構ドキドキでしたね。それは切られるというよりは、長期ビザが降りるまでは明日どの国にいればいいんだろうっていうことがありました。ビザの問題を回避するためにシェンゲン圏から出ざるを得なかったこともあったし、ビザの状況が落ち着くまでは不安もありましたね。ただ、今みたいな生活を日本でする自信がないです。今は歩いて出社しているんですが、綺麗なオスロの港を見ながら、緑豊かな道を歩きながらのんびりしながら生活するのはなかなか難しいですね。
そうですね。日本だと人も沢山いるし、都会に緑は少ないと思うので難しいですね。
そうですね。満員電車なんかはこっちで乗ったことないですね。
日本で同じような生活を再現しようと思っても、環境はそうさせてくれないですよね。
だいぶ難しいなと思いますね。できるのかもしれないですけど、自分は自信がなくて、同じスタンダードを日本でも再現しようとすると難しいと思ってます。ドアトゥードアでの「通勤の健やかさ」と「社内のフラットさ」「居心地の良さ」「仕事内容に対して自分がどこまで納得しているか」それから「会社の方向性、価値観に自分がどこまで共鳴できるのか」など、全てにおいて違和感なく働いてます。この条件をもう一回ゼロから成り立たせるのは結構難しいんじゃないかなと思いますね。どこか1つでも、家が遠くて、上司とうまくいかなくて、同期はいいけどとか、なんかしら我慢しなきゃいけないポイントが出て来やすいのかもしれないですね。
我慢しなくても良かったり、我慢する瞬間がなかったり、違和感なく働けるのがこっちにきて良かったということですね。
そうですね。結果的にはこっちに来る道を選んで良かったなと今思えるのはそういうところですね。
今のこうしたノルウェーの環境を作っているのはどんなところにあると思いますか?
1つは、他人に干渉しないところはありますね。わかっておいて欲しいのは、ノルウェーに来たからといってみんなが幸せになるわけではないです。もちろん、合う合わないはあると思うし、冬が暗いのがダメだったり、日本食がないとダメっていう人だと厳しいと思うし、お酒が好きな人は日本の方が良いかもしれないですね。そういう意味でいうと、人によるっていうのが前提にありますね。その前提を踏まえた上で、自分は自分の次の行動とかを自分自身で決めていきたいっていう性格なので、それを実践しやすいっていう意味では、自分は他人に干渉されずに自分で考えて行動して、そのまま進められるっていうのは心地よいと感じますね。
そうですよね、万人ウケする国なんて存在しないですよね。自分がいかにその国と波長が合うかっていうところを探り探りやっていくしかないないなと僕も思います。それこそ、ワーキングホリデーだったり留学で北欧に来た人には「ちょっと違うな」って感じる人もいると思うので自分が合うか合わないかですよね。
そういう意味で、自分はいくつかの国に旅行や滞在した中で働くならノルウェーだなと思いますね。オンオフ付けやすいし、他人にあまり干渉しないし、自分の時間も取りやすい。自分は仕事も大好きだけどのんびりした部分もあるので、それをどっか一部分を削ってでも何かしなきゃいけないということがないので、両方がこっちでは達成できます。なので個人的には合ってるなと思います。
なるほど。実際に来てみないとわからないことも多いですよね。それこそ旅行するのと住むのとではまた変わってくると思います。
続いて「今後の展望とノルウェー移住サポート」について
文筆家、写真家、イラストレーター。学部時代のスウェーデン留学が大きな転機となり、北欧のウェルビーイングを身体で学ぶべく、ノルウェーとデンマークの大学院に進学。専門は社会保障、社会福祉、移民学。2021年6月両国にてダブルディグリーで修士号取得後、帰国。現在は、アニメーション業界に飛び込み、ストーリーテリングの観点から社会へ働きかけるべく活動を広げている。フリーランスとしても活動している。又、北欧情報メディアNorrから派生した「北欧留学大使」を主宰し、北欧留学支援もしている。
■これまでの活動歴:「令和未来会議2020”開国論”(NHK)パネリスト出演」、「デモクラシーフェスティバル2020(北欧5カ国大使館後援)イベント主催」、その他講演多数