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フィンランド / Finland 北欧留学大使

[北欧留学大使 #15] Ayahaさん:フィンランド・ヘルシンキ大学(学部留学)

POST 5

※2021年4月9日の情報です
※実際の投稿はコチラ


Moikka~
Ayaha (@ayaha_iiris )です!昨日で一応私のフィンランドに来てからの流れは書き終わったのですが、ここまで来るのには本当に様々な出来事がありました。今日はとても個人的な話ですが、これを書かないと私の留学生活は語れないので、頑張って書きます。
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昨日の投稿でykiの試験を2020年の秋に受験したと書いたのですが、実は2019年の秋にも受験していました(だからvisiting studentの後もフィンランドに残りました)。前回にも書いた通りykiではスピーキングの試験もあるのですが、私は病気で声を自由に出すことができません。すごく流暢に話せるときもあれば、話すのにすごく時間がかかる時、そしてどんなに頑張っても声が全く出せない時があります。特に家の外では話せないことが多く、また体の動きが制限されることもあって、そうなると書いたり動いたりすることもできず、コミュニケーションの手段を失ってしまいます。
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日本で語学の試験を受験した時には、診断書を提出すればスピーキングの試験を筆談で受験できたので、ykiでも大丈夫だろうと思っていました。しかしどんな事情があってもスピーキングでは話さないとダメとykiの責任者に言われ、大学にスピーキングのスコアなしでもフィンランド語の修士に出願させてもらえないか問い合わせても、全てで4を取らないと大学院には出願できないと言われ、八方塞がりの状態になりました。結局2019年はykiのスピーキングの試験に行きましたが、結局その試験で私は一言も話すことができませんでした。
もうykiは無理だと思った私は、たまたまヘルシンキ大学の学部でykiなしで出願可能なフィンランド語のプログラムを見つけたので、2020年夏の入学を目指してそちらの受験勉強を始め、ykiの勉強はやめました。入試では面接もありましたが、私には筆談と時間延長が認められていました。しかし蓋を開けてみると、筆記試験では全受験者の中で二番目に高い点数を獲得したのにも関わらず、「応答が遅かった」という理由で面接では点数をもらうことができませんでした。
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ykiもダメ、唯一ykiが不要な学部の入試もダメということで、もうフィンランドに戻るのは諦めようという考えがふと頭をよぎった時、2019年にykiを受験した試験会場の人から「すぐには組織の決まりを変えられないからykiは話せないと点数が貰えない試験ではあるけれど、でもAyahaが話せる環境を整えるために何でもするから、一緒に考えよう。絶対に諦めないでほしい」とメッセージを貰い、2020年にもう一度ykiを受験することを決心しました。その会場の人はここでは書ききれないほど本当に何でも対応してくれて、私も試験前に会場に通って話す練習を繰り返す中で、もしかしたらこの環境でなら 話せるかもしれないと思えるようになり、実際の試験ではすごくゆっくりですが話すことができ、時間延長を貰えていたので全ての質問に答えることもできました。そして実際にスピーキングの欄に4と記載された証明書を手にした時には、何とも言えない気持ちになりました。
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今まで書いたようにフィンランドでは特別配慮の仕組みにはまだまだ課題があります。決まりはなかなか変わりませんが、それでも(大学入試の時の対応は別として)ヘルシンキ大学ではvisiting student時代にはたくさん対応してもらえました。(必要な人がいるかもしれないので一応書いておくと)特別配慮の申請をするためには事前に診断書を大学のspecial needsの担当者に送る必要がありますが、具体的にどのような支援が必要かは授業担当の先生も交えて話し合います。試験の際に別室受験や時間延長を必要とする場合には、ヘルシンキ大学ではメインビルディングに個室が3つあり、気に入った部屋を選んで予約して受験できます。監督は遠隔のカメラでspecial needsの人が担当しているので試験中は一人ですが、何か困ったことがあったらベルで知らせると担当者が部屋まで来てくれます。
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私は以前「日本でも一人でできないことばかりなのに、海外で生活するのは無理だよ」と言われたことがあります。確かに難しいことはたくさんありますが、準備をしっかりとすれば時間はかかっても少しずつ方法は見つかってくると私は信じたいと思っています。
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もし何かが原因で留学を渋っている人がいたら、諦める前に、その原因はどうしたら留学する上で「大丈夫そう」なものになるのか、たくさん話し合って、たくさん周りに助けて貰ってほしいです。私もようやく叶えた大学院入学、これからも大変なことはいっぱいだと思いますが、無理せず頑張れるといいです!
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ノルウェー在住のフィンランド人の同じ病気を持った女の子に会いに行った時に貰った宝物の絵です
授業のグループワークのメモ。こんなに書いていました
ある先生が作ってくれた表。指差しできるように、と。その気持ちが嬉しかったです
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ありがとうが言いたい時は、手作りシナモンロールを渡します
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